森の宮皮フ科クリニック

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森の宮だより

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皮膚がん

こんにちは^o^ スタッフAです!

今回は皮膚がんについてのお話です。

「がん」といっても、様々な種類がありますが、そのうちのいくつかについてご紹介します。

 

まず皮膚の構造はこのようになっています。

何層かにわかれていますね。

どの層にがん細胞ができるかによって名前や症状がかわります。

今回は、「基底細胞がん」「有棘細胞がん」「悪性黒色腫(メラノーマ)」について簡単にご紹介します。

 

①基底細胞がん

基底細胞がんは表皮の最下層である基底層や毛包などを構成する細胞から発生するがんです。

多くは高齢者に発生し、7割以上が顔面、特に顔の中心寄り(鼻やまぶたなど)に発生します。

基底細胞がんは、放置すると局所で周囲の組織を破壊しながら進行することがありますが、転移をすることは非常にまれです。

 

〈症状〉

初期症状として最も多いのは、黒色から黒褐色の軽く盛り上がった皮疹で、ほとんどの人がほくろと勘違いします。その後、通常は数年かかってゆっくりと大きくなり、次第に硬い腫瘤(しゅりゅう)を形成します。
進行すると中心部は陥没して潰瘍となり、かさぶたが繰り返しできたり、出血しやすい状態となることがあります。これが、「結節型」と呼ばれる日本人に多いタイプの基底細胞がんです。
まれに「斑状(はんじょう)強皮症型」といって、やや光沢のある薄い紅色や白色で瘢痕(はんこん:きずあと)に似た状態のものや、「表在型」という、境界が鮮明な紅斑で表面にかさぶたのようなポロポロと落ちる皮膚のついた状態のものなど、がんには見えないようなものもあります。
通常、痛みやかゆみなどの症状はありません。
今までなかったほくろや黒いしみができてだんだん大きくなってきたなど、気になる部分ができたときは自己判断や取ろうせずに、皮膚科専門医を受診しましょう。早期の受診が、早期治療につながります。

 

②有棘細胞がん

有棘細胞がんは、表皮の中間層を占める有棘層を構成する細胞から発生するがんです。

日本人の有棘細胞がんの約60%が日光露出部に発生するとされています。したがって、日焼け止め(サンスクリーン剤)を使用し、過度の日焼けを避けることが有棘細胞がんの予防につながる可能性があると考えられています。特に、色白で、色素沈着を起こしにくい人(日焼けで黒くなりにくい人)や小児は、こうした紫外線予防が推奨されます。

 

〈症状〉

有棘細胞がんの症状は、発生部位や発生原因によってさまざまです。

一般に、比較的大きく、ふぞろいな形の紅色をした皮膚の盛り上がりで肉のかたまりの崩れたもののように見え、表面にびらんや潰瘍を伴って出血しやすく、つまむとしこりを触れるような場合は要注意です。大きくなると腫瘍の形はカリフラワーに例えられることもあります。それ以外に自覚症状は特にありませんが、有棘細胞がんは腫瘍(がん)の表面が弱くなっているので一般細菌による感染を起こしやすく、膿をもったり悪臭を放ったりします。

 

〈有棘細胞がんの前駆症状〉

放置すると皮膚がんへと変化する皮膚がん前駆症と呼ばれるものがあります。その中で、発生頻度の高く、放置すると有棘細胞がんになる病変として、日光角化症、ボーエン病があります。

 

〈日光角化症〉

日光角化症とは、慢性的に日光や紫外線を浴びることによって発生する上皮内がんです。中年以降、頭、顔、うなじ、手の甲、前腕などの日光(紫外線)のよくあたる部位に、大きさ1cm~数cmで、淡い褐色から紅褐色の表面ががさがさと乾燥したような、輪郭のぼやけた形の赤い皮疹(ひしん)ができます。高齢になるほど発生頻度は高くなります。

 

〈ボーエン病〉

形がふぞろいの斑状(はんじょう)、または軽く盛り上がった皮疹で、正常皮膚との境界がはっきりしています。色は淡い紅色から褐色調であることが多く、表面には白色や黄白色のがさがさと乾燥してはがれ落ちやすい皮膚が付着しています。一部にびらんがあったり、かさぶたがついていたりすることもあります。ボーエンというのは発見者の名前です。

日本人では約80%が胸、腹、背、上腕、太ももなどの日光にあたらない部位に発生し、がんこな湿疹と間違われることもしばしばあります。

 

 

③悪性黒色腫(メラノーマ)

皮膚の色と関係するメラニン色素を産生する皮膚の細胞で、表皮の基底層に分布しているメラノサイト、あるいは母斑細胞(ぼはんさいぼう:ほくろの細胞)が悪性化した腫瘍と考えられます。

メディアで紹介されることもあり、病名を聞いたことがある方も少なくないかと思います。

 

〈症状〉

悪性黒色腫の早期症状として、下記に示す5つの特徴があるといわれています。この5つのポイントを示す場合、悪性黒色腫の可能性が高くなります。

A.形が左右で対称ではない(Asymmetry)

B.輪郭がギザギザしている(Border)

C.色調が均一でない(Color)

D.長径が6mm以上(Diameter)

E.どんどん隆起して大きくなる(Elevation)

この他、比較的短期間(約1~2年以内)に色、大きさ、形、硬さの変化があれば、要注意です。また爪に縦すじが出現し、半年-1年くらいの短期間に濃く太くなるなどの変化がある場合にも、要注意です。
〈発生部位〉

足底(足の裏)が最も多く、このほか体幹、顔面、首、爪(つめ)などさまざまな部位に発生することもあります。その他、悪性黒色腫は皮膚だけでなく、頻度はあまり多くありませんが粘膜(眼球・口腔内・陰部)にも発生することがあります。

 

悪性黒色腫の中でも種類があり、早期に転移していくものや、ゆっくりと進行するものもあります。

 

参考 国立がん研究センターHP

気になるほくろやしみがあれば、お気軽に医師にご相談ください。

必要があれば、一部を取りだし病理検査に出すことも可能です。

 

 

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