巻き爪・陥入爪
巻き爪・陥入爪
巻き爪(まきづめ)はその名の通り、爪が内側に巻いてしまっている状態のことです。
かなり巻いているのに痛みがない場合、変形は軽度でも痛みがある場合など、症状はさまざまです。
陥入爪(かんにゅうそう)とは、爪の先端が周囲の皮膚に食い込み、痛みを伴う状態です。
その結果、皮膚が傷つき、痛みや腫れ、感染を起こす原因となります。爪が巻いていない場合でも、爪の端が皮膚に食い込み、陥入爪になることがあります。
巻き爪があると陥入爪を引き起こしやすくなり、症状が進行すると細菌感染が加わることもあるため、早めの受診をおすすめします。
陥入爪では、食い込んでいる爪の部分を押すと痛みが生じ、赤く腫れます。
細菌感染が進行すると、赤みや腫れが強まり、肉芽腫(にくげしゅ)と呼ばれる赤いできものができることもあります。
陥入爪と巻き爪が同時に発生することもあり、混同されやすい点に注意が必要です。
巻き爪は、爪への外的な圧迫(サイズの合わない靴、歩き方、足の変形)、立ち仕事や肥満による過度の体重負荷、下肢の循環障害、爪水虫などにより、爪が彎曲(わんきょく)している状態です。時に不適切な爪の切り方(深爪)や外傷により爪が皮膚に食い込み、爪周囲に炎症を引き起こせば痛みを伴うこともあります。
爪の周囲に傷ができると、細菌が入って感染症を引き起こし、腫れや痛みで歩行が困難となることもあります。爪の周囲が腫れるとさらに爪と皮膚がぶつかり、腫れがひどくなるという悪循環となってしまいます。また肉芽腫(にくげしゅ)といって、爪の周りに腫瘍を生じることもあります。
保険診療
テーピング、爪切り
爪が直接皮膚に食い込まないようにします。
自費診療
爪矯正
いずれも治療にはほとんど痛みもありません。爪の矯正だけでなく、再度周囲の皮膚に食い込まないための予防の役割も果たします。
保険診療
痛みに対して鎮痛薬を処方します。細菌感染している場合は抗菌薬の塗り薬と飲み薬で治療します。爪の周囲に肉芽腫という腫瘍を形成している場合には、液体窒素と塗り薬による治療を繰り返します。化膿している場合は、局所麻酔の上で排膿処置を行います。
上記で十分効果を期待できるのですが、繰り返しの治療でも改善に乏しい場合、早く治したい場合、他の治療では何を受けても改善しなかった場合には、手術(フェノール法)をお勧めします。手術自体は約10分で終了します。術後は1~2週間程度、激しい運動を避けていただきます。翌日よりシャワーを浴びることができ、傷が治るまでに2~3週間かかります。少し爪が細くなりますが、根治率は最も高い治療です。
治療前
治療1週間後
フェノール法は保険適用ですか?
はい、保険適応で治療が可能です。
手術は痛いですか?
手術前にあらかじめ局所麻酔を行い、あらかじめ痛みがないことを確認した上で施術を行います。万が一手術中に痛みがあっても、その際に麻酔を追加しますので、ご安心ください。
術後は痛いですか?
数日間、痛みが出ることがございます。痛み止めの飲み薬を処方しますので痛いときはご使用ください。痛みが心配な場合、局所麻酔が切れる前にあらかじめ服薬されることもおすすめです。
術後は歩いて帰宅できますか?
可能です。ご心配な方は、ご家族に送迎していただくか、公共機関・タクシーなどをご利用ください。また患部を圧迫する関係で、当日はゆとりのある靴やサンダル等をご持参いただくことをお勧めします。
術後に気を付けることはありますか?
術後は、普段通りの生活はできますが、1週間程度はなるべく安静にする必要があります(日常生活での歩行は可能です)。術当日は血流が良くなるような行為(飲酒・喫煙・運動等)は避けてください。傷がふさがるまでは入浴は避けシャワー浴とし、運動は1週間程度控えていただきます。
巻き爪マイスターとリネイルゲルは保険適用ですか?
いずれも自由診療です。装着する趾の数や、薬剤の使用の有無によりご予算が変わります。
治療期間はどのくらいですか?
施術1週間から1か月ほどで効果が期待できます。再発予防のために3~6か月程度は器具を装着したままとし、定期的なメンテナンスとして通院をしていただきます。治療効果が確認できれば、診察の際に巻き爪マイスターを取り外します。その後は経過観察となりますが、再び湾曲してきた時や、痛みを感じた時は受診をお願いしております。
巻き爪マイスター装着後の注意点はありますか?
装着後24時間は装着部分を洗ったり濡らしたりすることはできませんのでご注意ください。装着期間中は、患部に強い力がかかると外れやすくなるため、激しい運動は控えてください(日常生活での歩行は可能です)。巻き爪マイスターが外れたり変形したり破損したりした場合は、お早めの受診をお願いいたします。
自宅での処置はありますか?
施術当日の処置は不要です。装着から約24時間後に、巻き爪マイスターの器具は装着したまま、マスキング材と被覆材を剥がし、薬剤を水またはお湯で洗い流していただきます。その後は巻き爪マイスターの器具が外れないようにご注意ください(テープで保護するのもおすすめです)。巻き爪マイスターが外れたり変形したり破損したりした場合は、お早めの受診をお願いいたします。
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